海外の方向けに、「おもてなしオンライン・トリップ」のトライアルを実施しました

「おもてなしオンライン・トリップ」は、来日した海外からのお客様が、期間限定でホテル(滞在先)にいながら日本全国の観光スポットや文化を体験できるサービスです。日本では、新型コロナウイルス感染症予防対策により、訪日外国人客がホテル(滞在先)で巣ごもり状態にならざるを得ない日々が続いています。
このような状況を受け、EXest社は、日本全国の通訳案内士団体と連携し、訪日外国人向けに「おもてなしオンライン・トリップ」を企画。7月15日にリリースいたしました。

競技団体や報道関係者向けのトライアル2回目の今回は、ライブツアー(※)での実施です。通訳案内士の資格を保有するガイドが、「大阪城」や「隣接する施設」の歴史などを英語で紹介しました。ツアーには、世界大会の競技団体関係者、日本在住の日系アメリカ人の方、アメリカ東海岸在住の方など14名が参加。ツアー中にガイドに質問をしたり、クイズを実施したりと、大阪城についての歴史や知識を深められた時間となりました。
参加者からは、「30年前に大阪を訪れたときのことを思い出したよ。(大阪城や周辺の景色を)もう一度見ることができて嬉しかった」「オンラインツアーは楽しかった。いつか大阪にいってみたい」という声をいただきました。
※ライブツアー:ガイドが実際に現地を歩きながら、「今」の日本を中継するツアー
■ 今回実施したツアー

ツアー名称:【Live Tour】 大阪府・大阪城(英語・約30分)
ガイド:南野 幸子
コメント:Live Tourは初めてですが、大阪城の魅力はもちろん、その場所へ行く途中の雰囲気や情報も提供します。
■ 当日の様子

ツアーには、日本国内在住の方だけでなく、アメリカ在住の方も参加されました。今回は「Live Tour(ライブツアー)」のため、スマートフォンのカメラを持って、実際にその場を歩きながら紹介します。
ツアーは、大阪城公園からスタート。大阪城公園敷地内から大阪城天守閣までの道のりには、様々な歴史的建造物などが隣接しています。当日は、「修道館」、「豊国神社」、「桜門」、「蛸石」、「ミライザ大阪城(旧第四師団司令部庁舎)」「大阪城天守閣」、「西の丸庭園」を巡りました。

画像元:大阪城パークセンター

大阪公園の敷地内からスタート。目の前に映る建物を見ながら、大阪城の歴史を説明します。当日は人通りも少なく、「(普段は観光客などで賑わっている中)このような景色は、はじめて」とのこと。

修道館

蛸石
大阪城は全国の城の中でも巨石が多く、最も大きい「蛸石(たこいし)」は幅11・7メートル、高さ5・5メートル。左橋にある模様が蛸のように見えることから、「蛸石」と名付けられたと言われています。

ミライザ大阪城(旧第四師団司令部庁舎)
ミライザ大阪城は、昭和初期に建造された旧第四師団司令部庁舎をリノベーションし、2017年にオープンした商業施設です。中にはレストランなどが入っています。

写真撮影のベストスポットを紹介。おすすめのアングルやポイントを知っているのは、地元のガイドさんだからこそですね。

2つ目のベストフォトスポット。日本庭園と大阪城天守閣の景色が日本らしい雰囲気です。普段は池の水も透明なのですが、当日は温度や湿度が高い影響もあり、プランクトンが多く発生したために茶色に変色しているそう。珍しい景色を見ることができて、特別感を感じることができました。
■ ガイドさんからのコメント
ライブのオンラインツアーには興味がありましたが、スキルがありませんでした。しかし、コロナ禍以降、1年半もガイドをしておらず、「やったらできるかも」と、なぜか、その気になり、大阪城大手門の前に立っていました。ZOOMを開始したら、スマホの中にゲストのお顔があるのです。もう嬉しくて心が躍っていました。お気に入りの風景にスマホを向けて、いつも通りのガイドトーク開始。途中、クイズで交流も楽しみながら、あっという間の最高の1時間。コロナ明けに再会できたらもっと素晴らしいですね
■ 担当者からのコメント(代表取締役CEO 中林幸宏)

我々は、コロナ禍で急拡大したオンライン会議システムを活用し、観光産業の新しい形を模索してきました。特にこだわっている点は、リアルの代替ではなく、リアルに繋げるためのオンライン活用です。今回のおもてなしオンライン・トリップも、after コロナに「あのガイドに会いに行こう」と思ってもらうための取り組みです。
単なる旅前のDX(※)という視点ではなく、より深く旅行を考えている異国の地、そしてガイドと繋がることが重要です。人と人が繋がることで、潜在顧客をストックしていき、自由な旅行が可能になったタイミングで実際に訪れていただけるための準備です。
リアルな繋がりが希薄になった今こそ、リアルな繋がりへの架け橋を提供できればと思います。
DX:「デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)」の略。日本語では「デジタル変革」とも訳される。DXはデジタル技術やデータを駆使して作業の一部にとどまらず、社会や暮らし全体がより便利になるよう変革していく取り組みを指す